小児矯正
小児矯正って大切なの?

小児歯科を受診された時に「小児矯正ってやっぱり大切なの?」と質問受けることが多いです。小児矯正は、お子様の歯並びや咬み合わせが成長していく上でとても大切です。

なぜ小児矯正が必要なの?
当院では“成長過程だからこそ出来る矯正治療”という考え方があります。
大人になってからの成人矯正とは違い、「成長過程」というところがキーポイントになります。そのキーポイントについてお話します。
不正咬合のリスク要因を取り除く!
不正咬合の原因は
- ・口呼吸
- ・お口ポカン
- ・長い時間の指しゃぶり
- ・正しい舌の使い方が出来ていない
- ・姿勢
など、様々な原因が考えられます。
悪癖というのですが、お子様の何気ない所作が不正咬合のリスク要因になる可能性があります。
不正咬合の種類
- ・叢生(そうせい):
八重歯や乱ぐい歯とも呼ばれます。 - ・上顎前突(じょうがくぜんとつ):
出っ歯とも呼ばれます。 - ・反対咬合(はんたいこうごう):
受け口とも呼ばれ、上下反対に噛み合う状態です。 - ・過蓋咬合(かがいこうごう):
上の歯が下の歯を覆い被す状態です。 - ・開咬(かいこう):
オープンバイトとも呼ばれ、前歯が噛み合わない状態です。 - ・交叉咬合(こうさこうごう):
上下の奥歯の咬み合わせが横にズレた状態です。
乳歯が何らかの理由で抜けたり、顎の成長の状態によっては上記のような不正咬合になってしまうリスクが生じます。しかし、適切な対処をすればこのような不正咬合を防ぐことが出来ます。
顎の発育をコントロールする!
小児期は大人と違い、顎の成長途中です。だからこそ、歯が良くない方向へ行くことを抑制したり、歯の成長を促したりとコントロールすることが出来ます。
成長段階だからこそ出来る治療の選択肢があることが最大のメリットであると言えます。
小児矯正をお考えの方へ

小児期に歯並びを整えることは、将来のお子様の健やかな成長をより良くしていくことができます。歯並びは見た目を整えるだけが目的ではなく、発音・咀嚼・悪癖の改善・虫歯や歯周病の予防にも繋がります。
お子様が将来歯のことで悩むことなく、楽しい毎日を送っていただくために、是非親御さんにはお子様のお口のこと考えていただきたいと願っています。また同時にお子様にも歯並びの大切さを理解して頂けるようゆっくり丁寧に説明を行うことを心がけています。

治療期間と通院回数の目安
お子様の矯正治療の場合
→約1年~1年半(12~15回程度)
大人の矯正治療の場合
→約2年~2年半(24~36回程度)
治療中は1、2カ月に1度の割合でご来院いただきチェックいたします。
(治療へのご協力度により治療期間が変動する場合がございます)
料金表
※矯正歯科治療は公的健康保険適用外の自費(自由)診療です。
※小児矯正から成人矯正へ移行される場合は、差額のみを請求させていただきますのでご安心ください。
- 項目費用※税込表記
- 初診料0円
- 相談料0円
- 検査診断料(模型製作費込)44,000円
- 小児矯正(歯列矯正用咬合誘導装置のみ(3~6歳くらい)110,000円
- 小児矯正(混合歯列期)330,000~440,000円
- 成人矯正(ラビアル矯正【表側】)750,000円~900,000円
- 成人矯正(リンガル矯正【裏側】)900,000円~1,200,000円
- 部分矯正150,000円~300,000円
- 動的処置費用5,500円
- 保定装置(リテーナー)片顎16,500円
- 保定装置再製作費用(喪失・破損時)27,500円
《矯正歯科治療における
一般的なリスクと副作用》
- 矯正歯科装置を付けた後しばらくは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、一般的には数日間~1、2週間で慣れてきます。
- 歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療には患者さんの協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 矯正治療中に歯ブラシを怠るとむし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。治療中のハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保つと同時に、かかりつけ歯科医に定期的に受診することが大切です。
- 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。アレルギー対応の装置もご用意しておりますのでその際はご相談ください。
- 矯正治療中には、咬み合わせや歯並びが随時変化します。それに伴い、咬み合わせや顎の関節に違和感や痛みがでたり、口が開けにくいなどの症状が生じることがあります。症状があれば主治医にお伝えください。
- 治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
- 必要に応じて、歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 接着型の矯正装置の場合、外れてしまうことがあります。外れてしまった場合、矯正歯科装置を誤飲する可能性がありますが、ほとんどの場合は自然に排出されます。
- 矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性があります。
- 動的治療が終了し装置が外れた後に現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。
- 動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置を指示通りに装置していただけない場合、歯並びや、咬み合せの「後戻り」が生じる可能性があります。
- あごの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。
- 矯正歯科治療は一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
矯正歯科治療は、検査に基づき適切な治療方針を立て、ふさわしい治療方法を選択し、信頼できる治療技術のもとで、順調な治療経過を得ることで、予見性と質の高い治療結果を得ることが可能です。
しかし、時に、望ましくない治療上のデメリットやリスクが起こりうる可能性もあります。
デメリットやリスクを考え過ぎるあまり、必要な治療を受ける機会をのがししまっても意味がありません。
これらのデメリットやリスクの可能性を、治療受ける前に理解した上で、不安を解消し、安心して治療を受けていただけましたら幸いです。
不安な点がございましたら些細なことでも治療前に主治医にご確認ください。